初めて開業します。物件探しのポイントを教えてください。
まず、インターネットなどを利用して、おおよその相場や雰囲気などをつかんでおきます。自分の出店したい地域や予算などにマッチした物件を扱っている不動産屋さんをいくつかピックアップし、現在、その物件が空いているのか、その他質問事項や希望などを電話やメールで問い合わせます。
その際の対応の良し悪しを不動産屋選びのポイントにしてもいいと思います。
もっと詳細を知りたいと思えば、直接、不動産屋さんに行きましょう。
あらかじめアポイントをとってから行くと、余裕をもって相談にのってもらえます。
すでに見たい物件があれば、先に伝えておくと、よりスムーズでしょう。
不動産屋さんは看板やHPなどに、得意な事業内容から順に広告する傾向があります。例えば、土地・売買・賃貸マンション・・・とあればその順で取引数や物件数があると考えていいでしょう。
「店舗」と最初の方に書かれていれば、店舗物件を多く扱っているという目安になります。
店舗の開業資金はどれくらい必要ですか?
立地や面積にもよりますが、大阪市で10〜20坪の店舗だと保証金等(敷金礼金)、1月分の前家賃、内装費、什器備品代や当面の営業資金、広告費などを含めて500〜1,000万円程度はご用意された方がいいでしょう。大阪市の場合、保証金は家賃の約10倍くらいです。
居抜き物件でしたら、内装費や什器備品代が抑えられ、即、開業できます。
但し、前借主が什器備品代を要求する場合があります。
また、内装がイメージと違う場合は、一旦内装を潰してから新たに内装工事をするので、スケルトンで借りる方が安くあがる場合もあります。
店舗の内装業者は紹介してもらえるのですか?また、内装の見積りは有料ですか?
ご要望があればご紹介いたします。
内装以外にも他の設備関係や保険・広告・ゴミ関連の業者もお世話させていただきます。
見積りは原則、無料ですが、併せてパース図面などを依頼された場合は有料となります。事前に業者に確認しましょう。
契約書に契約期間が2年となっていますが、2年後には退去しなくてはならないのですか?
定期借家契約の場合は期日で契約は終了しますが、普通の建物賃貸借契約の場合は双方に解約の意思表示がなければそのまま契約は自動更新されます。
但し、火災保険などは自動更新されませんので、忘れずに更新や切り替えをしてください。
退去する際の原状回復とは何でしょうか?
物件を借りた時の状態に戻すことです。
スケルトン状態で借りたのならスケルトンに戻す必要がありますし、居抜きで借りたのなら、居抜きで出て行くことになりますが、通常、契約時にどのような状態で退去するかを決めておきます。貸主、借主の合意があれば変更も可能です。
例えば、スケルトンで借りても、次の借主が内装を気に入ってそのまま使いたいと希望し、家主もそれを承諾すれば、スケルトンに戻す必要はありません。
- ※スケルトン
- 何も内装のない、コンクリート打ちっ放しの状態のこと。
- ※什器備品
- (じゅうきびひん)店内の食器類・冷蔵庫・エアコン・テーブルセットなど。
- ※居抜き
- 内装、什器備品がそのまま残っている物件。
- ※保証金
- 契約時に家主に預けるお金。退去時に解約引金額を差引いて返金される。
大阪では保証金が主流。 - ※敷金
- 保証金とほぼ同義だが、退去時に全額返還される。但し、退去時に債務(滞納など)があれば敷金や保証金から控除される。東京や京都では主流。
- ※礼金
- 契約時に家主に支払うお金。退去時の返還はない。